「広島県神楽競演大会」が盛大に開催されますことを、心からお祝い申しあげます。
　本大会は、多くの神楽ファンに親しまれる秋の恒例行事として、本県の神楽の振興と地域活性化に大きな役割を担ってこられました。この度、第50回という節目を迎えられ、長年にわたり、神楽の発展に努めてこられた大会関係者の皆様のご尽力に、改めて心から敬意を表する次第でございます。
　広島県は全国でも有数の神楽どころとして知られており、200を超える神楽団がそれぞれの地域で育まれた伝統の舞を受け継いでおられます。しかしながら、2020年から続いたコロナ禍では、多くの公演が中止 になり神楽団の活動が停滞するなど、厳しい状況となりました。こうした中、多くの困難を乗り越え、仕事も性別も年代も違う人達が共に練習し、今日まで研鑽を積まれてきた舞とお囃子は、観る人を魅了する圧倒的な迫力を持っているものと確信しております。
　また、広島の神楽を観光資源として国内外に発信し、観光客誘致を図る取り組みが活発になっており、神楽は伝統芸能の枠を超え、観光振興の一翼を担うほどになりました。
　本所といたしましても、広島にお越しの観光客や市民の方々に、神楽の素晴らしさを実感いただくため、毎年広島市の中心部において夜神楽の公演を開催しており、今後も広く神楽の魅力の発信に努めて参る所存です。
本日、ご出演の皆様におかれましては、日頃の練習の成果を十分に発揮され、素晴らしい舞台を披露していただきますよう期待しております。
　結びに、本大会のご盛会と今後ますますのご発展を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。